卒業生の樫本くんの論文がJGAM誌に受理されました!
卒研・修士生として在籍していた樫本くん(2015-17年度在籍)の論文が、J. Gen. Appl. Microbiol. 誌に受理されました!Acaryochloris marinaは、クロロフィルdによって主に遠赤色光を吸収して光合成をしていますが、橙色光を吸収するフィコビリソームを持っています。興味深いことに、フィコビリソーム関連遺伝子群が全てプラスミドにコードされているため、何か特殊な制御があるかもしれないと期待されました。本研究では、RNA-seq解析と電顕観察を通して、遠赤色光と橙色光に対する順化応答を調べました。その結果、橙色光によって、フィコビリソーム関連遺伝子群の転写が誘導されますが、フィコビリソームの色素結合タンパク質であるフィコシアニンの遺伝子は二セット存在し、その片方だけが橙色光によって誘導されるということが分かりました。二つのフィコシアニンについて、機能分化が起きていることが示唆されます。
樫本くんは、この研究以外に、もう一つ大きな研究をしており、それについては現在、博士課程の三宅くんが引き継いで続けています。2020年中には何らかの形にできればと考えています。