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特任助教の鈴木さんが移籍しました


2024年3月末をもって、特任助教の鈴木さんが退職し、新天地に移籍されました。次もプロジェクトの枠組みでの雇用ですが、さらに成果を上げることで、活躍されることを願っています。彼は、僕が都立大に移籍した2021年4月からラボに参画し、3年間、精力的に働いてくれて、とても感謝しています。彼は分子生物学に精通しており、僕がずっとやりたかった飽和変異やランダム変異の確立に尽力してくれました。さらに、その確立した手法を駆使して、多くのユニークな光受容体の改変体の取得に成功しました。タンパク質の精製や分光解析については、元々はあまり精通していませんでしたが、技術習得後は着実に実験を積み上げてくれました。この3年間の間に、筆頭著者・責任著者原著論文2報、共著原著論文1報が出版済みとなっています。さらに、彼が残した手法・改変体を引き継いだ研究がうちで継続しているので、今後も彼の名前が入った多くの論文が出版予定です。生命科学系の分野において、0から立ち上げた仕事で、3年間でこれだけアウトプットできるのは、稀有なことだと思っています。文末に、鈴木さんが成川研在籍時に出した原著論文をお示ししておきます。


これまで、生命科学系の他のラボで育った方が、うちのラボに参画することが実はありませんでした(前任・現任の伏見さんは天然物化学の研究室出身、現任の渡邉さんは同門)。そのため、複数の研究室を経験し、分子生物学に精通した鈴木さんが参画してくれたことで、うちでこれまで培ってきた手法をバージョンアップしてくれました。実は鈴木さんとは雇用前には一切対面でお会いしたことがなく、SNSを通じて当ラボへの参画をお誘いしたという経緯でした。あの時、お声がけして縁を繋ぐことができて、本当に良かったと思っています。


原著論文(*: corresponding author)

1: Suzuki T*, Yoshimura M, Arai M, Narikawa R*. Crucial residue for tuning thermal relaxation kinetics in the biliverdin-binding cyanobacteriochrome photoreceptor revealed by site-saturation mutagenesis.

Suzuki T, Yoshimura M, Arai M, Narikawa R. J. Mol .Biol. 2024 Mar 1;436(5):168451.

2: Takeda Y, Ohtsu I, Suzuki T, Nakasone Y, Fushimi K, Ikeuchi M, Terazima M, Dohra H, Narikawa R*. Conformational change in an engineered biliverdin-binding cyanobacteriochrome during the photoconversion process. Arch. Biochem. Biophys. 2023 Sep 1;745:109715.

3: Suzuki T*, Yoshimura M, Hoshino H, Fushimi K, Arai M, Narikawa R*. Introduction of reversible cysteine ligation ability to the biliverdin-binding cyanobacteriochrome photoreceptor. FEBS J. 2023 Oct;290(20):4999-5015.

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