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特任助教の伏見さん、M1の星野くんの共同筆頭論文がIJMS誌に掲載されました!

特任助教の伏見さんとM2の星野くんの共同筆頭著者、成川最終・責任著者の論文が、Int. J. Mol. Sci. 誌に掲載されました。この論文では、XRG型CBCRにおいて、1アミノ酸の変異が波長シフトに効くとことを、両方向(長波長型を短波長型へ改変、短波長型を長波長型へ改変)で証明できました。さらに興味深いのは、この波長シフトに効いているアミノ酸変異が、2020 PNASにおけるengineeringで行なっていた変異と全く一緒で、そちらも波長シフトに効いていたことです。今回、新たに開発した分子は、2019 PNAS論文で開発した分子を土台としているので、2019 PNASと2020 PNASという全く異なる系統の論文両方にとっての続報という位置付けになりました。因みに、L->Y変異の波長シフトへの寄与に気づいたのは、今回の論文の研究が先でしたが、上述しているように、細胞での蛍光検出ができなくて踏み留まっているうちに、2020 PNASが追い抜いたという状況です。


それぞれで同じ場所に同じ変異を導入していることに、途中まで全く気づきませんでした。2020 PNAS論文が出た後に、こちらの論文を何とかしよう、となった時に、同じ場所の同じ変異であることに気づいた次第です。研究というのはどう転ぶか分からず、それが研究の醍醐味とも言えると思います。


そして、今回の変異はピンポイントで、天然の配列から予測可能なものでした。この変異は恐らく、D環の配置に影響を与えたんだと思っています。そこで、D環周りでもっと網羅的にセミランダムな変異導入をすることで、もっと長波長の分子を創ることができたら、さらに研究が広がると期待しています。

この論文は、PIの成川の妻(Naeko Shinozaki-Narikawa)が共著に入った初めての論文です。妻には本研究で開発した蛍光プローブを培養細胞で発現させて、その蛍光を検出する実験を担当してもらいました。もともと東大の佐藤研で、長波長型に改変した分子を培養細胞で発現し、蛍光検出を試みたものの、うまくいかず、お蔵入りしかけていたのですが、妻の職場の蛍光顕微鏡のセットアップが、うちの分子の蛍光を検出する上で、少し有利かもということで、妻との共同研究に展開したという流れです。

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